ジョン・マクラフリン,パコ・デ・ルシア,アル・ディ・メオラ
“フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!”

music050410.jpg知らない分野のことは最大限ひとの意見に耳を傾ける。

というわけで、エブリデイ巡回サイトMONKで紹介されていた“フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!”を購入。実はSACD版を買うつもりだったのだけれど、タワレコにもHMVにも在庫がなかったので断念。心斎橋近辺のレコードショップをはしごした末、YAMAHAに置いてあった通常のCDで手を打った。

帰宅するなりいそいそとプレイヤーにセットする。

うっううう。

再生するなりノックアウト。初っ端から最強だった。1stトラックからとにかく凄い。ライブ録音だからこそのグルーヴ感も十分だ。最強だとか凄いだとか全く要領を得ない表現だけれど仕方がない。ぼくの表現力の問題もさることながら、これはそういうものなんだと思って欲しい。

超絶技巧なんて言葉を不用意に使いたくはない。ないけれども、それを書かずにはいられないメクルメク演奏だ。ただし、あらゆる技巧派に等しく向けられる予断を避けるためにも、そこにはちゃんとエモーショナルな快感が伴っていることを付け加えておく。

3人のギタリストによるアコースティックギターの競演。これだけ聞くと、それっていいわけ?と疑問符がヒラヒラと頭上を舞う。正直、脅威の速弾きだとかいう噂は聞いていたけれど、アコースティックだけでここまで聴き応えのある演奏になり得るとは思いも寄らなかった。

これを目の当たりにしたオーディエンスに嫉妬を覚えた。

オリジナルのメディアがレコードなので録音時間そのものは短い。けれども、思わず聴き入っていると、体に力が入るのか聞き終わる頃にはぐったりしてしまう。これが結構な快感だ。

そして、ぐったりしながらも、また最初から再生してしまう。今もグルグルグルグルとリピート再生しながらこれを書いている。

余談ではあるけれど、1980年の録音ながら音質はかなり良好だ。レコードからしてオーディオマニア向け良質版なんてものがあったくらいだから、もともとかなり音質を重視した作りなんだろう。CDにしてもDSD MasteringというSACD用のマスターを使用している。仕様上可聴域外の音を削っているとは言え、そこいらのCDに比べれば随分まともなはずだ。

と言ってはみたものの、ぼくのことだ。もしSACD版を見付けたら買ってしまうに違いない。なら初めからSACDを買えばいいじゃないか。否、そういう問題ではない。そもそもぼくのオーディオシステム程度じゃ、今回買ったCDとSACDの音質差なんて微々たるものだと思う。それこそ大いなる無駄ではないのか。

無駄で結構。

好きになるとはそういうことだ

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